

公共空間の使い方が変わればひょっとしたらまちは変わるんじゃないかと思っている今日この頃のお話。
「リノベーションまちづくり」とはどういった手法なのか、講師である西村浩氏((株)ワークヴィジョンズ代表取締役)が携わった事例を基に講話がありました。
日本は明治以降、爆発的に人口を増やしてきたが、2005年に人口ピークを迎えて以降は、劇的な人口減少へと向かい、かつて誰も体験したことのない縮小社会へと移り変わっていく。人口が増え続けるときは、拡大する社会を支えるための「スラム化」の解消が主な公共事業の柱であった。しかしながら、人口が減少していくこれからの時代は、「スポンジ化」するまちをいかに楽しく過ごしていくかが重要である。
いまあるモノを最大限に活用し、こうなったら楽しいと思えるようことを右脳で考え、実践していくことが必要である。また駐車場だらけのまちは魅力がなくなり、路線価もどんどん低下していく。そのため、まちなかを稼げる地域にしなければならない。
ロードサイドのチェーン店で買い物をしても、そのお金は東京へ。1日に数百円しか生み出さない駐車場よりも1杯数百円のおいしいコーヒー屋がある方がまちは良くなる。地域の中で経済を循環させ、地域でお金を回すこと。エリアの価値が上がれば、路線価も上がる。1ヶ月3,000円で駐車場が借りることができるなら、みんなで借り切って、コーヒーを飲みながらくつろげる空間を作ろう!
■日時
令和元年7月20日(土曜日)午後3時~午後5時
■場所
国分シビックセンター多目的ホール(霧島市国分中央三丁目45-1)
■講師
(株)ワークヴィジョンズ代表取締役西村浩(にしむらひろし)氏
1967年佐賀県生まれ。東京大学工学部土木工学科卒業、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、1999年にワークヴィジョンズ一級建築士事務所を設立。土木出身ながら建築の世界で独立し、現在は、都市再生戦略の立案から始まり、建築・リノベーション・土木分野の企画・設計に加えて、まちづくりのディレクションからコワーキングスペースの運営まで意欲的に実践する。
■参加者数
76名
■参加者の声
- 実際に自己資金を投資して場づくりを始めているので、非常に共感できました。(40代女性)
- 空き家がもったいない!活用して霧島市を面白くしたい。(20代男性)
- 地域活性化や空き家対策に関心があって参加。やる気が湧きました。まず行動ですね。(40代男性)
- 不動産を基軸に考察されていたのが、むしろ新鮮だった。空き店舗当事者や興味のある人たちがもっとたくさん参加してほしい。(50代女性)
- 実施例の数々や潔い実行など面白かったです。また霧島市の例をあげ、分かりやすく夢がありました。(30代男性)
- 霧島に来て3年たちます。ここを「自分の町です」と言えるようになりたいと思いました。(50代女性)